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社内の競争を奨励する企業について

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古くから日本企業の特色として終身雇用というものがあります。
欧米から導入された成果主義の考え方がもてはやされた時期には、年功序列と併せて時代遅れの様に言われるようになりましたが、最近になってその反動からか、定年制を廃止したり、定年後に再雇用をする制度を設けたりする会社が注目を集め、社員を大切にする会社として人気を博しています。

ただ、一方では競争を奨励し厳しい生き残りを課している会社も少なくありません。

 

プレッシャーによって組織を活性化

レアメタルの専門商社である、アドバンスト マテリアル ジャパン株式会社は、社員数26名でありながら、売上250億円あまりと1人あたりの収益性が極めて高いビジネスを行っている会社ですが、その社長曰わく、毎年成績が一番悪かった社員には辞めてもらっているとのことです。
「ウミヘビ効果」と呼ぶのだそうですが、ウナギの稚魚を台湾から日本に運ぶときに、、通常は30%が死んでしまうところ、天敵であるウミヘビの稚魚を一緒に入れておくと生存率が90%に高まるそうです。
それと同様にプレッシャーによって組織を活性化させるという考え方なのだそうです。

同様の考えで組織を活性化させている企業としては、コンサルティング会社のマッキンゼー(McKinsey & Company)があります。
世界レベルでダントツの影響力を持つコンサルティング会社で、アメリカ「フォーチュン誌」が発表する企業トップ100のうちの3分の2を顧客として持つと言われています。
当然のことながらエリートの中のエリートが集まる会社であり、その競争も熾烈を極めています。
かつて日本支社長であった、大前研一氏は入社してくる全員に「ウチの会社は毎年20%ずつ退社してもらうから、1年後にあなたが残っている確率は80%。5年後に残っている確率は33%だ」ということを伝えていたそうです。
雇用保証は一切なし。成果が評価のすべて。という厳しさですが、その先さらに確率が低くなっていく競争を勝ち残ってディレクターという立場になると年収は1億円を超えるそうです。

また、大前氏の友人でもある、元GEのCEOであったジャック・ウェルチ氏は、「暇になると自分は従業員をクビにする」と言っていたそうです。
理由は「緊張するから」ということだったそうですが、「誰をクビにするか、そんな嫌なことを考えると自分も緊張するし、生き残った社員はありがたみを感じて一生懸命仕事をする」ということなのだそうです。

 

私自身も若い頃、自分としては会社に貢献している自負をもっていてもそれよりも明らかに貢献度合いの低いと思われる(もっと言えばあまり仕事をしているとは思えない)年配者がリスクを取ることもなく高い給与をもらっている事実を知ったときの釈然としない気持ちを覚えています。
ただ、ある程度の年齢になって家族を持つようになった頃にクビだと言われる会社だと辛いですね。
このタイプの会社風土を目指すのであればあくまでも、エリートとして会社をクビになってもどこでも食べていける実力者の集まりである会社であることが前提になると思います

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池谷 義紀

株式会社アーティス 代表取締役
1998年アーティスを設立し、インターネット通信販売をはじめとした数々のウェブサイト構築を手がける。ユーザビリティという言葉自体が耳慣れなかった頃よりその可能性に着目。理論や研究だけでなく、実際の構築と運営という現場で積み重ねてきた実績がクライアントの信頼を集めている。

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