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経営の原理原則その3 「利益を目指すのか、長寿企業を目指すのか」

どんなものにも「原理原則」というものがあります。
物事を考える上で、その事実(Fact)としての原理(本質・真理)を知っておくことは、とても有用かつ有効です。
このコーナーでは、経営についての原理原則を書いています。

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本来は利益を目的にしている

会社とは何か」のページに書いたとおり、会社とはその生い立ちを見てみると明らかに利益を目的とした組織であったことが分かります。
航海が今よりもはるかに危険であった時代に、みんなで出資をしあい、ハイリスクだがハイリターンである船舶貿易という事業に投資する。
これは、投資家を増やしてリスクを分散するという側面はあったものの、あくまでも求めていたものは投資に対するできるだけ多くのリターンです。

公開企業に投資家が求めるもの

これは、現代においても継承されている訳で、特に株式を公開(厳密には上場)している企業においては、その株式を自由に売買することが出来ます。
そこで投資家が求めているものは、投資に対するリターンです。
当然、投資家の多くは短期間に投資を回収し次ぎの投資に回すことを考えますから、株主の要求に応じて経営陣は短期のリターンを最大にする施策を考え実行しなければなりませんから、そこにはまず利益の追求という方針で行かざるを得ません。
場合によっては、その時点での(投資家が得る)利益を最大にするために会社の売却ということもあります。

利益以外のものを目的としている企業

一方、それとはまったく違う形態の会社も少なくありません。
それは、利益以外の「世の中への貢献」「顧客への貢献」「従業員の満足」などを目的としており、それの達成により、次に利益が得られる。という考え方の会社です。
あくまでもその目的を達成する手段として利益の確保があるというスタンスです。

一般的に、こちらの目的をもった企業の方が長寿企業となるケースが多いようです。
日本には、西暦578年の創業とされる金剛組を始めとして1000年を超えて永続している企業があります。
それらの多くが非公開企業であることからも利益を一番の目的としない企業の方が永続できることが伺えます。

マラソンと短距離走

例えてみれば、利益以外を目的とした企業が、長丁場をマラソンで走るのに対して、公開(上場)企業は、投資家の期待に応えるべく、短距離の全力疾走を毎期、繰り返す訳ですから、どちらのほうに無理がかかるかは言わずもがなだと思います。
もちろん公開企業には優位点もたくさんありますので、単純には比較できませんが、求めるものによって違いがでることがよく分かります。

正解は無い。経営者が決める。

既定路線が引かれてしまっているのであればともかく、経営者はまず、何を目的に経営をしていくのかを考えなければなりません。
利益を第一の目的にして経営活動をすることも悪いとも思いません。
そもそも、正解のない選択だと思います。
ただ、このことについては考えがブレる事は避けなければなりません。

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池谷 義紀

株式会社アーティス 代表取締役
1998年アーティスを設立し、インターネット通信販売をはじめとした数々のウェブサイト構築を手がける。ユーザビリティという言葉自体が耳慣れなかった頃よりその可能性に着目。理論や研究だけでなく、実際の構築と運営という現場で積み重ねてきた実績がクライアントの信頼を集めている。
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