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webサイトにおいてのメディア・ユニバーサル・デザイン(MUD)の必要性・ポイントとは?

近年、ユーザーインターフェース(UI)や色覚障がい者に配慮したカラーユニバーサルデザイン(CUD)など、ユーザー目線から考えるデザインの重要性が定着してきているように思えます。それらはこれからの時代の変化に適応していくために重要な内容です。

今回は、すべてのユーザーが対象となるメディア・ユニバーサル・デザイン(MUD)の考え方と必要性について、ご紹介いたします。

インターネットの利用状況について

2018年5月に総務省が発表したデータを参考にインターネットの利用状況を確認すると、2017年における個人の年齢階層別インターネット利用率は、13歳~59歳までは各階層で9割を超えています。
60代においても65%以上が利用していることが下記の図1より読み取れます。

また、パソコン・スマートフォン・タブレットの利用状況において、2017年の世帯における情報通信機器の保有率が、「スマートフォン」は75.1%、「パソコン」は72.5%となり、「スマートフォン」が「パソコン」を上回っています。(下記図2参照)

改めてスマートフォンが現代のネット社会の主役となっているのを実感するデータですね。

さらに、スマートフォンの利用年齢層を比較すると、スマートフォンの個人保有率は多くの世代で増加傾向にあり、20代、30代は9割以上の利用者がスマートフォンを保有しています。
また、60代においても前年に比べて1割以上保有率が増加しています。(下記図3参照)

スマートフォンは幅広い年齢層においても多く利用されていることがわかります。そのため、webサイト作成時においてもパソコン版はもちろんのこと、スマートフォン版でも高齢者の方が利用することを意識しなければならないと考えられます。

メディア・ユニバーサル・デザイン(MUD)とは?

MUDの考え方

MUDとは、一般の方を含め、子ども・高齢者・障碍者(弱視、色覚障がい等)・外国人などすべての方に正しく情報が伝わるよう、見やすく分かりやすい、使いやすいデザインにするという考え方です。
一般的には広告や道路標識、施設案内表示などで導入されています。

2008年1月には、全国的なMUDの品質管理および製作等のバックアップをおこなう、内閣府認証の「NPO法人 メディア・ユニバーサル・デザイン協会」が設立されており、毎年企業や学生を対象としたコンペティションも行われています。

MUDの考えを取り入れるべき理由

時代の変化により、今後外国人旅行者がさらに増えることや、高齢者の増加に合わせて白内障を患う方が増えることが予想されます。
また、先ほどのインターネット利用状況を見ると、webサイトにおいても特にスマートフォン版のレイアウトを考えることがどれほど重要なのかがよくわかりますね。

その他にも、色覚障がい者が日本男性の約20人に1人、女性の約500人に1人、日本全体で約300万人以上いることを踏まえると、ますますMUDを取り入れる必要がある考えと言えます。

MUDの5原則・ポイント

MUDにはメディア作成時に考慮すべき5つの原則があります。

アクセシビリティ(接近容易性)

アクセシビリティとは、近づきやすさやアクセスのしやすさ、利用しさすさなどの意味があります。
webサイトでは、必要な時に必要な情報が容易に得られるよう「読みやすさ」を重視すると良いでしょう。見やすいフォントや図・イラストなど、必要な情報が目に入りやすい配慮が必要です。

また、色覚障がい者や白内障を患っている方への配慮で、色使いにも注意が必要です。
過去に、色覚障がい者に配慮したWebサイト制作についての記事がありますので合わせてご確認ください。

ユーザビリティ(使いやすさ)

ユーザビリティとは、より快適に・便利に使える・使い心地などの意味があります。
過去にユーザビリティについての記事がありますのでこちらもご確認ください。

参考記事(当ブログ)

webサイトでは、必要な情報が得られるまでの導線部分や構造など、次のアクションに必要なものが手の届きやすい、分かりやすい箇所にあるよう誘導することが大切だと考えられます。

リテラシー(読めて理解できる)

リテラシーとは、適切に理解、解釈し、それらを活用する能力という意味があります。
webサイトでは、内容がより理解しやすい表現や構成による工夫が必要と考えられます。
文字だけの表現に頼らず、ピクトグラムやイラストなどを積極的に取り入れることによって、文字の読めない子どもや外国人の方々にも理解しやすい構造となります。また、多言語表記も時と場合によっては必要と考えられます。

デザイン(情緒に訴える)

デザインとは、意匠・設計・創意工夫・オブジェクト・システムなど様々ですが、ここでは「情緒に訴え、行動を誘発する」デザインが重要とされいます。ある一定の方だけではなく、幅広く様々な方々が見ても魅力的に思うデザインを考えると良いでしょう。

サステナビリティ(持続可能性を満たす品質であること)

サステナビリティとは、持続可能な、という意味があります。MUDでの考え方では「過大なコスト負担がなく、環境にもやさしい配慮をする」必要があります。また、現代だけでなく、将来に渡って社会と地球環境を保持し続ける取組みなどでも使われる言葉です。

webサイトにおいても、新しい情報を更新したりリニューアルしたりすることによって、常により良いwebサイトとして情報を保つことが重要であると考えられます。

さいごに

今回はwebサイト作成時のMUDの必要性についてご紹介いたしました。MUDはものづくりをする際のあらゆる場面で取り入れられます。見出しを大きくしたり、イラストを入れてみたり、英語表記を入れてみたり、色使いに気を配ったり、背景にちょっとした工夫をしてみたりと、少し気遣いをするだけでもよりMUDに近づけます。

ぜひ、皆さんもどんな方がみてもわかりやすく理解できるMUDを取り入れてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

蔦川結美
蔦川結美ソリューション事業部 webディレクター
関東の理系大学にてプロダクトデザインを学ぶ。千葉県にて百貨店社員として接客・マネジメント・商品PR、東京都にて人材紹介の営業を経験した後に、地元浜松へUターン転職。アーティス入社後はWebディレクターとして、大学・病院サイトを始め、コーポレートサイトのディレクション・企画業務に携わっている。
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