グローバルナビゲーションへ

本文へ

フッターへ

お役立ち情報Blog



InternetExplorerの過去・現在・未来 ~10年間のブラウザシェアを振り返る~

皆さんはデスクトップ版webブラウザに何を使っていますか?

恐らく半数以上の方は「GoogleChrome(以下、Chrome)」を使っているのではないでしょうか?
しかし、かつてはWindowsに標準でインストールされている「InternetExplorer(以下、IE)」が圧倒的なシェアを獲得していました。

今回は、過去10年間のデスクトップ版webブラウザシェアの変化を見ながら、今後のIEついてもまとめてみました。

2019年12月時点のPCブラウザシェア(日本国内)

Chromeシェア58.28%

先月(2019年12月)時点の日本国内におけるデスクトップ版webブラウザのシェアです。

約6割のユーザーが「Chrome」を使用していることが分かります。 続いて2番手に「IE」が続いていますが、Chromeが他のブラウザを寄せ付けない高いシェアを獲得している状況です。

では、10年前のシェアを見てみましょう。

10年前(2009年12月時点)のPCブラウザシェア(日本国内)

10年前(2009年)の日本国内におけるデスクトップ版webブラウザのシェアです。

2009年は、10月にWindows7がリリースされ「InternetExplorer8」がバンドルされていました。 当時のIEは圧倒的なシェアを誇り、WindowsにIEをバンドルする行為に対して独占禁止法に抵触するとして海外でも注目を集めたほどでした。

Chromeは、2008年12月に日本国内に正式リリースされましたので、リリースから1年で4%のシェアを獲得していたことになります。そしてここから、Chromeが大きくシェアを伸ばしていきます。

過去10年間のPCブラウザシェアの変化(日本国内)

2008年12月にリリースされたChromeは、軽さ・速さ・使い勝手の良さから利用者のニーズを掴み、さらにはスマートフォンOS「Android」の拡大と合わせてさらにシェア拡大を加速していきます。
そしてリリースから8年後の2016年には、IEを抜きシェアトップを獲得します。

IEの開発元であるMicrosoftは、2015年7月のWindows10リリースと合わせて、新しいデフォルトブラウザとしてWeb標準の仕様に合わせた「Microsoft Edge(以下、Edge)」をリリースします。

ちなみに、Windows10ではIEもバンドルされています。その理由は下記になります。

Internet Explorerというブラウザ
Interoperability -相互運用性とともにマイクロソフトが大切にしているのが、「Compatibility -後方互換性」です。過去に開発された旧いIEを前提に設計されたWebシステムはどうなるのか?その後方互換性のために、Internet Explorerは引き続き提供されます。Windows Blogs AUGUST 24, 2015 1:04 AM

Edgeという新しいブラウザを引っ提げて巻き返しを狙うMicrosftですが、Chromeのシェア拡大はその後も加速しているのが分かります。

今後IEはどうなる?

日本 MicrosoftのInternet Explorerサポートチームは、2018年7月に下記のブログを公開しています。

Windows 10 においては、Microsoft Edge と Internet Explorer というふたつのブラウザーが搭載されていますが、弊社としましては、Internet Explorer との後方互換性が必要な業務 Web システムには Internet Explorer を利用いただき、Internet Explorer でなければならない場合以外は Microsoft Edgeをご利用いただくことを提案してきました。

この考え方は今も基本的には変わりはありませんが、現在の Web アプリケーションが古いブラウザーである Internet Explorer 固有の機能に依存している状態であれば、そうした依存性を無くし、最新のブラウザーである Microsoft Edge で閲覧できるように見直していただくことを、今からご検討いただくようお伝えをしていくことが、私たちサポート チームの使命と考えています。

Microsoftとしては、IEからEdgeへの移行を推奨していることが分かります。

さらに2019年2月には、Microsoftが企業に対して「IEは技術的負債をもたらす」として安全面や技術面の観点から企業にIEの使用をやめるようブログで呼びかけたことも話題になりました。

IEのサポート期限

IEはWindowsにバンドルされているブラウザのため、基本的にはサポート期間もOSと同じサイクルになります。IE10以前のバージョンは既にサポートが終了しており、Windows7のサポートが先日(2020年1月14日)に終了した今、現在サポートされているのはWindows 8.1、Windows 10 の IE11のみです。

Internet ExplorerはIE11が最後のメジャーバージョンとなるため、新機能などが今後追加されることはなく、セキュリティアップデートのみの対応となることも明らかになっています。

また、Windows10に搭載されているIE11のサポート期限は2025年10月の予定となっています。

世界のブラウザシェア(2019年12月時点)との比較

ここまで日本国内のブラウザシェアを見てきましたが、最後に全世界でのブラウザシェアを紹介します。

全世界でもChromeが圧倒的なシェアを獲得しています。

また、全世界のシェアを見てみると日本国内におけるIEのシェアの高さが見えてきます。世界シェア3.5%に対して、国内シェア12%です。
日本においては、企業に導入されているシステムが「IEにしか対応していない」などの理由で思うように移行が進まないといった現状もあるようです。

さいごに

ブラウザシェアにおけるIEの変化を紹介してみました。

10代・20代の若い人たちは馴染みがないかもしれませんが、30代以上の方はインターネットといえばお馴染みの「e」のアイコンをクリックしてインターネットを楽しんでいたのではないでしょうか?

少し寂しい気もしますが、インターネットを取り巻く環境は日々進化しているため仕方がないですね。

また、私たち制作サイドとしては、IEがフェードアウトすることによって古いブラウザにあえて対応する必要がなくなるというメリットもあります。 ただし、業種やターゲットによっては、IEからのアクセスが多いwebサイトの場合もありますので、アクセス解析でユーザーの主要ブラウザをしっかりと把握しておきましょう。

この記事を書いた人

田村 奈優太
田村 奈優太事業開発部 次長
印刷会社の営業を経て、2008年にアーティスへ入社。webディレクターとして多くの大学・病院・企業のwebサイト構築・コンサルティングに携わる。2018年より事業開発部として新規サービスの企画立案・マーケティング・UI設計・開発に従事している。
資格:Google広告認定資格・Yahoo!プロモーション広告プロフェッショナル
この記事のカテゴリ

FOLLOW US

最新の情報をお届けします