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教育機関とSDGs ~SDGsに関する取り組みを大学はどのように発信しているのか~

サステナビリティやSDGsに対する取り組みは企業のみならず、大学などの教育機関でも広がりを見せています。
大学では、SDGsが学べる学科やカリキュラムが登場し、学生、教員さらには地域の人々を巻き込んだ教育や活動が行われています。

しかし、組織全体として積極的にSDGsに対する活動を行えていない、活動はしているけど効果的なアピールできていないという大学も多いのではないでしょうか。

今回は、大学とSDGsコンテンツに着目し、大学でSDGs活動が活発になった背景や参考サイトをご紹介していきます。

大学でSDGs活動が活発になった背景とアピールする目的

大学でSDGsの教育や、活動が活発になった背景の1つとしてあげられるのが、「THEインパクトランキング」です。

Times Higher Education

「THEインパクトランキング」では、SDGsが掲げる気候変動に対する活動やジェンダーの平等、健康と福祉などの17の目標(ゴール)の枠組みを使って世界の大学をランクづけしており、各大学の社会貢献の度合いが分かります。
このランキングは、イギリスの高等教育専門誌「Times Higher Education(THE:ティー・エイチ・イー)」が2019年から毎年発表しており、2022年のインパクトランキングでは、110の国・地域から過去最多の1,524校(前年から23%増)が参加し、世界の大学でSDGs活動が広がっていることが分かります。
日本からは84校が参加し、北海道大学が総合ランキング10位にラインクインしました。

また、受験生が大学を選択する際の重要な要素の1つとして、「SDGsへの取り組み」が注目されています。これは、中学校や高校でSDGsの基礎学習が導入され、学生の社会問題や環境問題に対する意識が高くなっていることが影響していると考えられます。
このような受験生の進路選択に対応するべく、大学サイトや受験生サイトでSDGsやサステナビリティに関するコンテンツを立ち上げたり、大学案内にSDGs活動特集をまとめていたりと、さまざまな媒体で活動の内容を発信している大学が増えてきました。

大学のSDGsコンテンツ事例

SDGsに対する取り組みはTHEインパクトランキングのためだけでなく、より多くのステークホルダーに知ってもらうことで大きなメリットを得ることができます。近年の大学では、大学公式サイトやSDGsの取り組みを紹介した特設サイトを使って、SDGsに関連する情報を発信するケースが増えています。
その中でも参考になるコンテンツをいくつかご紹介します。

SDGsの取り組み事例を横断的に検索できる特設サイト:明治大学

参考:明治大学×SDGs

このサイトでは、SDGs達成に向けた明治大学独自の取り組みを発信しています。

多様な取り組みをSDGsが掲げる17の目標別に絞り込みできる機能や、教育・研究・課外活動といった独自のカテゴリで絞り込むことができ、ユーザの知りたい情報にたどり着きやすい設計になっています。
また、このような取り組み事例は、ストックされていくと過去の事例が埋もれてしまうため、絞り込み機能があることで効果的な情報提供が可能になります。

さらに、各教員の研究テーマとSDGsが掲げる17の目標別が紐づけされており、各教員の目標達成に寄与する教育・研究・社会貢献等の取組みやプログラムを知ることができ、組織全体で積極的に取り組んでいることが伺えます。

取り組み事例の絞り込み

フリーワード / SDGsの目標 / 「教育」「研究」「社会貢献」「課外活動」「大学運営」などのカテゴリーで取り組み事例を絞り込めます。

教員の絞り込み

フリーワード / SDGsの目標 / 所属学部・機関で関連する教員を絞り込めます。

ターゲットに向けたコンテンツ作り:北海道大学

参考:北海道大学×SDGs

北海道大学は、2022年のTHEインパクトランキングで総合10位(国内1位)で、「SDG2 飢餓」の項⽬では世界1位にランクインしています。
このサイトで特長的なところは、「北大で学びたい方へ」「企業の方へ」「地域・自治体の方へ」というターゲットに分かれてSDGs情報が掲載されているところです。

特に「北大で学びたい方へ」というコンテンツは、北海道大学でどういったSDGs分野を学べるかが、学部・プログラム・科目単位に掘り下げて掲載されています。
前述のように、受験生が進学先を選ぶ際の要素の1つとして、SDGsへの取り組みや研究内容が注目されています。具体的にどのような学びが得られるかを明確にまとめ、その情報を提供することで、受験生の関心や興味を引くことができます。

北大で学びたい方へ コンテンツ一覧

学びの先が分かるコンテンツ:静岡産業大学

参考:SDGs×静岡産業大学

静岡産業大学には、経済学部、スポーツ科学部があり、それぞれの学びのキーワードである「実学教育」と「スポーツの力」がSDGsの開発目標の達成にどように寄与していくのか、大学での学びと関連付けて紹介しています。

大学での学びを通して「どういった力が身につくか」「社会にもたらされる価値」などが1ページにまとめられており、受験生が大学で学んだその先のをイメージしながら学びや活動内容を知ることができます。

学生が取り組むSDGsの紹介:千葉商科大学

参考:千葉商科大学

これまでに紹介した大学では、大学として参画したプロジェクトや教員が行った研究結果が主に掲載されていましたが、千葉商科大学のSDGsコンテンツは学生が行った取り組みや活動にフォーカスして掲載されています。
取り組みの詳細ページには学生コメントが掲載されており、プロジェクトを動かしたきっかけや感想などを読むことができます。一言でもよいので、在学生のコメントが添えられていると親近感が湧くポイントになります。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

大学でもSDGs教育、活動が活発になってきています。
より多くのステークホルダーにSDGsに関する取り組みや教育内容を知ってもらうことで、大学としての存在価値を高めていくことができます。今回紹介した事例などを参考に、メディアを活用してアピールしていきましょう。

この記事を書いた人

佐藤 美南
佐藤 美南ソリューション事業部 webディレクター
高校時代に1年間のメキシコ留学経験を経て、関東の大学で国際文化と多言語について学ぶ。アーティスへwebディレクターとして入社後は、webユーザビリティを学びながら大学・病院サイトを始め、コーポレートサイトのディレクション・企画業務に携わっている。
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