2025年自治体病院ウェブアクセシビリティ対応調査結果
ページ内目次
調査の概要
調査目的
医療情報は、人の命や健康に直結する大切な情報です。
診療案内や受診方法、救急対応など、誰もが必要なときに確実にアクセスできる環境が求められます。
特に自治体病院は公共性が高く、すべての住民に平等に情報を届ける責任があります。
さらに、総務省が策定した「みんなの公共ガイドライン」によって、ウェブアクセシビリティへの対応は自治体病院の責務とされています。
そこで今回は、自治体病院のウェブアクセシビリティの現状を把握し、今後の改善や支援の参考にすることを目的として調査を実施しました。
診療案内や受診方法、救急対応など、誰もが必要なときに確実にアクセスできる環境が求められます。
特に自治体病院は公共性が高く、すべての住民に平等に情報を届ける責任があります。
さらに、総務省が策定した「みんなの公共ガイドライン」によって、ウェブアクセシビリティへの対応は自治体病院の責務とされています。
そこで今回は、自治体病院のウェブアクセシビリティの現状を把握し、今後の改善や支援の参考にすることを目的として調査を実施しました。
調査対象
全国の自治体が管理・運営する病床数500床以上の病院ウェブサイト
(市立・県立病院、国保直営病院、地方独立行政法人が運営する病院などを含む)
上記の条件に該当する95サイトを対象に調査を実施しました。
(市立・県立病院、国保直営病院、地方独立行政法人が運営する病院などを含む)
上記の条件に該当する95サイトを対象に調査を実施しました。
調査時期
2025年8月4日 時点での情報に基づいて調査を実施しました。
調査方法
弊社が実際に各病院のウェブサイトを閲覧し、下記の項目について「情報が公開されているかどうか」を目視で確認しました。
アクセシビリティ方針の策定や試験の実施状況など、「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)」に則ったアクセシビリティへの取り組みがWeb上に明記されているかを調査対象としています。
アクセシビリティ方針の策定や試験の実施状況など、「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年版)」に則ったアクセシビリティへの取り組みがWeb上に明記されているかを調査対象としています。
調査項目
- 「ウェブアクセシビリティ方針」の策定と公開状況
- 「目標とする適合レベル」(例:WCAG 2.1 AAなど)の明記有無
- 「ウェブアクセシビリティ試験結果」の掲載有無
- 「ウェブアクセシビリティ取組確認・評価表」の掲載有無
留意事項
本調査は、2025年8月4日時点で各病院の公式ウェブサイトに「ウェブアクセシビリティ方針」や「試験結果」などの情報が公開されているかどうかを、弊社スタッフが目視により確認したものです。
そのため、掲載がない=アクセシビリティ未対応という意味ではなく、情報が公開されていない/確認できなかったという結果を示しています。
また、調査以降にウェブサイトが更新・改善されている場合もあり、内容は常に最新の状況を反映しているとは限りません。
調査結果はあくまで弊社独自の確認項目・判断基準に基づくものであり、各病院のアクセシビリティ対応の実態すべてを保証するものではありません。
記載内容に関する訂正・ご意見などがありましたら、お手数ですが【お問い合わせ先】までご連絡ください。
そのため、掲載がない=アクセシビリティ未対応という意味ではなく、情報が公開されていない/確認できなかったという結果を示しています。
また、調査以降にウェブサイトが更新・改善されている場合もあり、内容は常に最新の状況を反映しているとは限りません。
調査結果はあくまで弊社独自の確認項目・判断基準に基づくものであり、各病院のアクセシビリティ対応の実態すべてを保証するものではありません。
記載内容に関する訂正・ご意見などがありましたら、お手数ですが【お問い合わせ先】までご連絡ください。
2025年 調査結果
同率順位となった項目については、50音順で掲載しています。
エリア別に結果を確認する
調査結果のポイント
95病院中67病院が「ウェブアクセシビリティ方針」も未掲載
調査の結果、95病院のうち実に67病院が、ウェブアクセシビリティ対応の第一歩ともいえる「ウェブアクセシビリティ方針」が未掲載でした。
方針の策定・公開は、アクセシビリティへの取り組み状況を明示し、継続的な改善を行うための重要な基盤です。
しかし、その段階に至っていない病院が多数を占めている点は、自治体病院全体としての取り組みの遅れを示唆しています。
方針の策定・公開は、アクセシビリティへの取り組み状況を明示し、継続的な改善を行うための重要な基盤です。
しかし、その段階に至っていない病院が多数を占めている点は、自治体病院全体としての取り組みの遅れを示唆しています。
一度公開しても更新が途絶えているケースが多数
ウェブアクセシビリティ方針や試験結果を公開している病院であっても、初回の公開のみで、その後の更新が行われていない例が多く見られました。
また、必須記載事項(対応範囲、目標、達成基準、試験実施日など)が欠けているケースも多く見られました。
アクセシビリティは一度の取り組みで完結するものではなく、継続的な改善が求められるため、この点は大きな課題といえます。
また、必須記載事項(対応範囲、目標、達成基準、試験実施日など)が欠けているケースも多く見られました。
アクセシビリティは一度の取り組みで完結するものではなく、継続的な改善が求められるため、この点は大きな課題といえます。
取組確認・評価表まで公開している病院は“1病院のみ”
調査対象の中で、「ウェブアクセシビリティ取組確認・評価表」まで公表していたのは、佐世保市総合医療センターの1病院のみでした。
ガイドラインに沿った体系的な取り組みを行っている病院は極めて少ない状況が浮き彫りとなりました。
ガイドラインに沿った体系的な取り組みを行っている病院は極めて少ない状況が浮き彫りとなりました。
総評
総務省が定める「みんなの公共サイト運用ガイドライン(2024年度版)」は、自治体病院においてまだ十分に浸透しておらず、ウェブアクセシビリティの整備には大きな課題が残されていることが明らかとなりました。
ウェブアクセシビリティは、すべての利用者が情報へ等しくアクセスできる環境を整えるために欠かせない要素であり、その必要性を病院側が深く理解することが、今後の改善に向けた第一歩となります。利用者にとってより公平で利用しやすいウェブサイトを実現するためにも、各病院がウェブアクセシビリティの重要性を認識し、継続的に取り組む姿勢が求められます。
ウェブアクセシビリティは、すべての利用者が情報へ等しくアクセスできる環境を整えるために欠かせない要素であり、その必要性を病院側が深く理解することが、今後の改善に向けた第一歩となります。利用者にとってより公平で利用しやすいウェブサイトを実現するためにも、各病院がウェブアクセシビリティの重要性を認識し、継続的に取り組む姿勢が求められます。